Web3 Builderのみなさん、gm👋
今週のWeb3トピックスを凝縮した Emoote Highlights✨ を、Web3特化ファンドEmoote(エムート)がお届けします。
Emooteで支援するドリコムの新規ブロックチェーンゲーム『Eternal Crypt - Wizardry BC -』の初のNFTコレクションとなる「Adventurer Genesis Collection」が、投資先のFind Satoshi Lab(STEPN運営元)が運営するNFTマーケットプレイス『MOOAR』で販売されることが決定しました。詳細はプレスリリースをご覧ください。
それでは、今週の「Web3 注目ニュース 3選」です。
1. 最後はすべて、イーサリアムに
イーサリアムは全ブロックチェーンを席巻し、すべて最終的にはイーサリアムのレイヤー2になるのではないかとの意見記事
インターネットにおけるTCP/IPを例にイーサリアムも事実上の標準規格なのではないかと問題提起
相互接続の価値は、単なるEVM互換性を超えて、あるエコシステムから別のエコシステムに製品やサービスを送ることができる点にある
このところイーサリアムのLayer2に焦点があたることが多くなってきましたが、その先の未来を考えたオピニオン記事になっています。
Layer2のエコシステムについては別の記事「イーサリアムのレイヤー2エコノミクスを理解する」に詳しいです。
また「ステーキングの現状:イーサリアム「Merge」から1年で5つの変化」もデータが豊富に掲載されており、現状のイーサリアムを総括するのによい記事となっています。
2. ステーブルコイン、活発 来年参入に現実味
円や米ドルなど法定通貨に連動するように設計されたステーブルコインの発行が2024年に、日本で相次ぐ見通し
オリックス銀行が発行の検討に入ったほか、海外大手のバイナンスホールディングス(HD)も参入する
投資会社バーンスタインによれば、世界のステーブルコイン市場は今後5年で2兆8000億ドル(約410兆円)に成長すると予測されている
このところステーブルコインの話題が盛り上がっていますが、TradFiとDeFiの融合、RWAと相まって2024年は一つのトレンドが生まれてきそうな気配です。
3. コナミ、初のweb3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」とNFTマーケットプレイス「リセラ」発表
コナミデジタルエンタテインメントが同社初のweb3プロジェクトを「東京ゲームショウ2023」で発表
「PROJECT ZIRCON(プロジェクト・ジルコン)」は惑星を舞台とした新作ゲームをユーザーの皆さんと一緒に作り上げていくweb3プロジェクト
合わせて日本円での決済に対応するNFTマーケットプレイス「リセラ(Resella)」を提供する
大手ゲーム会社であるコナミデジタルエンタテインメントが新たに参入したことで、さらに国内ブロックチェーンゲームは盛り上がりそうですね。
続けて、今週の「Web3資金調達プロジェクト 3選」です。
IYK Platform: ブランドとそのリアルのファンとのつながりを強化し、デジタルと物理的な体験をブリッジするプラットフォーム
Avantis Labs: DeFiデリバティブエコシステム
Afterparty AI: クリエイターとファンをAIを通じて接続し、ファンとのインタラクションを拡張可能にするプラットフォーム
※本記事は、特定の団体・企業のトークンや株式等の売買を推奨するものではありません。
1. IYK Platform: ブランドとそのリアルのファンとのつながりを強化し、デジタルと物理的な体験をブリッジするプラットフォーム
IYK Platformは、ブランド、音楽家、アーティストが技術的な知識なしでデジタル-物理的な体験を展開できる自己サービスポータルを提供します。物理的な製品をIYKパワードのNFCチップでスーパーチャージし、消費者体験を新しくし、顧客が本物の製品所有者として自己識別できるようにします。ブランドはプラットフォーム内でカスタマイズと拡張が可能で、NFCチップを注文し、Eメールでサインアップしたり、製品に組み込んだりすることができます。また、コーディングなしでタップ体験をカスタマイズしたり、専用のAPIを通じて独自のブランドワールドを構築したりすることも可能です。
資金調達:
リード投資家: a16z Crypto
調達額: $16.8M
参加投資家: Collab Currency, Lattice Capital, 1kx, Palm Tree Crew, Synergis Capital, Coop Recordsなど
特徴:
デジタルと物理の融合: 製品に組み込まれたNFCチップを通じて、デジタルな体験を提供します。
IYKモジュール: コーディングなしでタップ体験をカスタマイズします。専用のビデオコンテンツやブランドNFTドロップなど、体験の内容をブランドが設定できます。
API利用可能: ブランドが独自のデジタル体験をプログラム的に構築できます。
カスタマイズと拡張性: 各ブランドに固有のビジョンとオーディエンスとの関係を理解し、カスタマイズと拡張性をコアとしています。
2. Avantis Labs: DeFiデリバティブエコシステム
Avantis LabsはDeFiデリバティブエコシステムで、$4MのシードファンディングをPantera Capitalをリード投資家として調達しました。その資金は主力製品であるAvantisの拡大に使用され、これは持続可能な取引とマーケットメイキングプロトコルです。彼らはリアルワールドアセット(RWAs)へのオンチェーンアクセスを提供し、トークン化の必要なしに外国為替やコモディティを「ヘッジおよびオンチェーンで取引」することを計画しています。
資金調達:
リード投資家: Pantera Capital
ラウンド: シードラウンド
調達額: $4M(400万ドル)
発表日: 2023年9月26日
特徴:
リアルワールドアセット(RWAs)をオンチェーンで取引可能にする
レバレッジ取引メカニズムをリアルワールドアセットに拡張
PythとChainlinkからのオラクルによって動力を得る取引エンジン
Optimism Superchain上で開発
参照リンク:"On-chain leverage trading platform Avantis Labs raises $4M seed round led by Pantera Capital"
3. Afterparty AI: クリエイターとファンをAIを通じて接続し、ファンとのインタラクションを拡張可能にするプラットフォーム
Afterparty AIはクリエイターとファンの間で、常にアクセス可能な会話を提供する新しいプラットフォームです。クリエイターは、ファンとの関わりをAIを通してスケールし、ファンはお気に入りのクリエイターとのコンテンツを生成、シェアできます。生成されたイメージやビデオは、ブロックチェーン上でコレクタブルとしても機能し、そのすべてはファン自身によってユニークに生成されます。さらに、Afterpartyの既存のプラットフォームには、ライブストリーミング、1:1のチャット、コミュニティイベント、コレクタブルなどが既に含まれており、AIの音声、写真、ビデオメッセージングを近く配信予定です。
資金調達:
リード投資家: Blockchange Ventures
ラウンド: ストラテジック・グロース・ラウンド
調達額: $5 million
発表日: 2023年9月20日
その他の投資家: Acrew Capital, Act One Ventures, Tamarack Global, Wilson Sonsini, Vinny Lingham
合計調達額: $12 million (過去のラウンドも含む)
特徴:
AIを利用した24/7のファンとのインタラクション
ブロックチェーンを利用したコレクタブルの生成と認証
クリエイターがコンテンツと収益をコントロール可能
ファンがコンテンツクリエイターになり、参加と成長を享受できる
その他のプロジェクト
ここでは、スペースの都合上、詳細に紹介できないプロジェクトの資金調達情報を紹介します。
0xScope:Web2およびWeb3のデータインテリジェンスプラットフォーム
OKX Venturesがリード投資家となり、シリーズAラウンドで100万ドルの資金調達
Restake Finance:モジュラー流動性ステーキングプロトコル
リード投資家はAlfa Daoの、シードラウンドで50万ドルの資金調達
Zunami Protocol:イノベーティブなOmnipoolsと集約型ステーブルコイン
投資家はCurveのMich、ConvexのC2tp、Stake DAOのHubertなどで、エンジェルラウンドで700万ドルの資金調達
Bril Finance: アルゴリズムと自動トークンデプロイメントを使用して、ユーザーのポジションを調整する分散型ポートフォリオ管理プラットフォーム
リード投資家はFalconXによる3Mドルのシードラウンドで資金調達
Rated Labs:Web3インフラデータにおける透明性とコンテキストの向上するインフラ
1,288万ドルのシリーズAラウンドを調達した、リード投資家はArchetype
リード投資家はDWF Labs、シードラウンドで2Mドルの資金調達
AnchorWatch:ビットコインの保管と保険プラットフォームを確立する
Ten31がリード投資家で$3Mの資金調達、
Fhenix:完全準同型暗号(FHE)によって駆動される機密ブロックチェーン
MultiCoin CapitalとCollider Venturesがリード投資家で、シードラウンドで$7M調達
Pimlico:スマートアカウントインフラストラクチャの次世代を構築
1.6MドルのPre-Seedラウンド
Cygnetise:ブロックチェーンを活用した許可された署名者共有のためのプラットフォーム
リード投資家はAdjuvoで、プレシリーズAラウンドで2.5Mユーロの資金調達
以上、今週のWeb3トピックスを凝縮した Emoote Highlights✨ を、Web3特化ファンドEmoote(エムート)がお届けしました。
今週もご覧いただき、ありがとうございました :)
来週も、月曜日の6:00に Emoote Highlights✨ に投稿いたしますので、ぜひ購読してください。
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編集後記:
この数ヶ月はTradFiから、web3プロジェクトやDeFiの未来を予測する"仮説"を立てるというテーマに沿って、"金融"を教科書から学び直しました。Tokenomicsは経済学、DAOのGovernanceは政治学、法律も技術もあり・・・web3/Cryptoリサーチャーがカバーしなければならない範囲は広く、リスキリングどころではないですね。(comugi)